物づくり勉強会


2000.12.25
工業集積地大田区に所在地を置いた金属商社・商社機能を持ったメーカ・技術コンサルティング会社
が集まり「物づくり勉強会」を開いた。
参加した会社はいずれも大田区内の工業関係の団体幹部を務め、日々 大田区の産業の発展・生き残り
に貢献している会社である。
海外シフトが進む中で工業生産者が生き残っていくには、何をすべきか?何が足りないのか!
を議論し、工業生産者の間接業務「営業代行」「設計代行」「技術コンサルティング」を業とする参加企業
各社の役割はなにかを考えた。
 客先企業の膨大化による分業・専門職化の末のリストラが、ノウハウを持った高齢社員の放出に至り
今や大企業における「物づくり」は組立て業だけになっている。
かろうじて過去からの技術蓄積による「開発」が他の極東地域に対する優位性になっているが・・・。
参加した企業の中には、客先の20代の購買担当者から「うちの技術課がバカだから、お宅のような会社に
注文を出すのだ!」とバカにされたと話していた。その購買担当者は技術は何も解らない、理解しようとし
ない、会社のシステムで「技術を理解する必要の無い人間」だそうだ。
この話しの根底には、コストダウンというノルマに明け暮れる購買担当者達の「技術を勉強する暇が無い」
技術者もまた効率・経費削減のお題目の基に「生産現場を訪れることなく図面を書く」というジレンマがある。
したがって、全て今までの図面・技術のコピーである。技術開発力の縮小化である。
確かに小生意気な購買担当者が言うように「技術課がバカになってきている」のだろう。
だから 「・・・お宅のような会社」が注文を取れるわけだ。
 一方、下請けの中小企業群は二代目、三代目に移行し創業者のようなガムシャラさをなくしている。
高学歴で経済学を習った経営者達は「町の発明家」のような投資効果の見えない事には手を出さない。
欲張らず今の生活を大事にする。客先からのコストダウンにはやはり「人的リストラ」で凌いで行く。
ここでもノウハウを持った高齢の技能者(職人)たちが引退に追い込まれる。
すぐに成果の出ない開発営業的社員も不要だ。
客も生産者も技術力を低下させ、両者のコミュニケーションの窓口となる購買vs営業の質の低下をまね
いている。
ひところ無駄の代表選手とされてきた商社が脚光を浴びてきたと話した会社がある。
無駄を削除し尽くして質の劣化を招いた大企業、大企業のコストダウン指導で間接業務を最小にした
下請け会社(間接業務の際目付けで「社長が要らないと言われた会社もある」)、両者に無い無駄を抱えた
商社に、新しい息吹を求める客先企業があり、新しい販路開拓を依頼する下請けメーカーがあると言うのだ

この話を聞き「日本の工業はダメになってしまう」と危惧していた各社の代表達は、今こそわれらが立ち上
がって「日本の工業を支えるのだ!」と興奮したように語りだした。

21世紀に向けて、大田区の間接生産者たちが立ち上がった。
大田区の生産者・日本の生産者・日本の技術を救うのだ! と。
                                                     etosu. 霜まる子

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